ばあちゃんのカバン
2ヶ月前。
大事に大事にしていたばあちゃんのカバンがどこかに消えた。
ばあちゃんはカバンをどこに行くにも、家のなかでも、持ち歩いてて
誰かに盗られなくないからと隠せば、どこに置いたかを忘れて、パニックに陥り、家族総出で探し回るっていうのが続いてたんやけど
2ヶ月前にとうとう出てこなくなった。
どれだけ家族で探しても見つからなかったカバン。
誰かに盗られたんじゃ、病院行ったときに盗られた、誰が私のカバンをとったのか
って怒るばあちゃん
2カ月間毎日カバンを必死に探していたばあちゃん
今日、そのカバンが戻ってきた
戻ってきたというか、家にあった
ばあちゃんが寝ている布団の中にあったらしい
2ヶ月前みたいにじいちゃんの隣でカバンのなかを確認していたばあちゃんをみたじいちゃんが驚いて
「そのカバンどしたん?あったんか?なくしとったのに。」
と聴いたら
ニコニコ笑顔で
布団にあったよ~って答えたらしい
見つかってからは離さずカバンを持っているばあちゃん。
良かったなぁって言ったら
「ばあちゃんのところに戻ってきてくれた~良かった~(ニコニコ)」
とのこと。
表情も安心しているようで。
良かった、良かった。
一緒につくった晩ご飯
今日は私がつくるねーって約束してたから、じいばあと買い物に行って、みんなの帰りに合わせて17時に炊事開始。
17時までは
晩ご飯は?ご飯どうしようなんもしてない!!!
ってパニックになってたけど
私がする、まだやらんでいけるって何度言っても心配して聴いてきたりしたけど
さあ!するか!って時間になったらばあちゃんも一緒にやってくれて手際よく野菜切ってくれた。
野菜切るのと盛り付けはばあちゃんの役目。
できることはできるだけばあちゃんにやってほしくてばあちゃんにお願いしてる。機能維持?になるかな~なんて(笑)
(ただ私が苦手なだけなのは内緒)
世界一受けたい授業でチーズは認知症予防にも良い!って言ってたからチーズ攻めの献立~♡(影響受けすぎなのは知ってる)
ブロッコリーとウインナーのマヨチーズ炒めに鶏ムネ肉の甘辛チーズ照り焼き
(クックパッド様いつもお世話になっています)
ばあちゃんがおいしいおいしいって涙流しながら食べてくれたから嬉しかった~( *´ω`* )
眠れない
寒い、腰が痛い、足が痛い
ってなかなか眠れないばあちゃん。
ドンドンドンと自分のからだを叩くばあちゃん。
私がそんなに叩いたらあかんよ、からだが余計痛くなるよ、今日一日中叩っきょるでぇ、それでもましにならんなら叩かんほうがいいよ
なんてことを言うと
「先生が叩いてもいいって言うた。叩かないと痛いもん。こんなん初めてや。からだや骨折してもどうなってもいいけん強く叩いて。眠れんのよ。」
と泣きながら言って、更に強く叩こうとする。
どうしたらいいんや…と思いながらとりあえずマッサージをしてみた。
こっちがなにか言うと先生が~を多用し、注意とは逆のことをするから
イィーーーーってなるときもあるけど
腰と足のマッサージをしたあとに
「ありがとうありがとう。メロンちゃんの手は温かいなあ。メロンちゃんの心も温かい。メロンちゃんがおってくれて良かった。ありがとうありがとうーーー」
って言ってくれたばあちゃんの言葉に本当に私の心はあったかくなる。
マッサージ中に、まだ全然温まってないのに、もういいから早く寝てなって言ってくれる優しさを持っているところは昔から変わらず。
自分が寒くて痛くて眠れないのに私のことを先に考えてくれるところは昔から変わらず。
その優しさに私は昔から助けられてきたから、ばあちゃんがしんどいときは寄り添いたいなあなんて思うわけで。
ばあちゃんが眠れないと私も心配で眠れんわけやけど、そんなときに私が少しでも寄り添うことでばあちゃんがほっとできる瞬間をつくることができるのかも…と実感できた夜中でした。
何回もする食事
晩ご飯のはなし
今日から私が春休みだからばあちゃんと一緒に晩ご飯を食べた
カレーとブロッコリー
30分後 お父さんが帰ってきて
お父さんが同じ食事を食べる
それをみていたばあちゃんも
「私も食べようや~食べてないけん。」
と言って食べだす
私が
「さっき一緒に食べたよ。ばあちゃんもう食べとるよ。食べすぎたらあかんよ。」
と言うと
「食べとれへんよ。なにも食べてないし、いまも食べよらんよ。小皿にほんのちょっと食べようとしただけでぇ。ちょっと食べるだけでなんでそんなに言われなあかんの???」
ばあちゃんは怒り出す。
ちょっとだけならもういいやと思ってそのまま食べてもらうことにしたんやけど
21時過ぎ
台所でごそごそしだしたばあちゃん
なにしてるんか聴いたら
晩ご飯食べてなくてお腹すいたから味噌汁を食べると言う
私「もうばあちゃん食べたって。さっきいっぱい食べたよ。カレー。私とも食べたし、お父さんとも食べてたし、今日いっぱい食べた。それにこんな時間に食べたらあかんよ。先生にも遅くに食べたらあかんって言われたってばあちゃん言よったでぇ。」
私が止めるとまた怒る
ばあ「そんなん食べてないよ。カレーや食べてない。味噌汁があったけん食べようとしただけ。もうなんでそんなにおまはんに言われなあかんの。あんたやなんもわからんくせに。ほっといて。なにも食べさせてくれんのか。もう嫌になるわ。」
隠れて部屋の隅っこで味噌汁を口に掻き込むばあちゃん
もうどうやって止めればいいんですかねぇ…わたしの言い方がきついんかな…
口が達者なもんやけんついイラッとしてムキになって言い合いしてしまう。それで後で自己嫌悪になって吐きそうになる。なおしたいところ。
言ってしまう言葉
何回も同じことをしてたり言われたりするとどうしても言ってしまう言葉が
「何回言ってるん?何回やるん?」
何回も言うな
とか
だからな!さっきも言ったやん!
とかで。
私も言ってしまうし家族も言っている。
いちから同じように説明して、同じような態度で接して、っていうのが大切なのは充分わかってるんやけど
数秒前にも言われたことと同じことを言われるとあぁ!もう!となってしまうのが人間で。
優しく言いたいけど言葉にトゲがでてて。
対応が難しいなあ…としみじみ。
今日も(日付変わったから昨日?)火事になるのを恐れたばあちゃんが
寝る前に何度も何度もこたつを確認してて
私にも「こたつは?きれとる?」って何度もきいてて。
ばあちゃんが家のことを心配して、心配のあまり眠れなくて確認したくなるのはわかるけど、ばあちゃんもしんどい思いしてるんはわかるけど。
やっぱりさっきみたやん!ってなってしまう。
「何回来よん?さっきもみたでぇ!」
やっぱり言ってしまう言葉。
「ごめんよ。もうみたけんいけるな。」
ばあちゃんの言葉に私の方がごめんよ…って心がズキッとなる。
笑顔が好き。
今日のばあちゃんはよく笑った。
昼間から夕方の家族が外に出ているときはほんとうに家族のことが心配で
「みんなは?どこいったん?いつ帰ってくるん?」
って家族が帰るまで心配で落ち着かない様子やけど
帰ってくると嬉しそうにする、
まあ、家族が帰ってきたら帰ってきたで
「どこから来たん?あんたのお父さんやお母さんは元気?(お母さんはばあちゃん。お父さんはじいちゃん。)どこで住んでるん?(ここで住んでる)」
「〇〇は?(そんなひといない)〇〇どこいったん?さっき来とったひとはどこ?(それ妄想)」
って自分の息子に
まるで久しぶりにあった親戚のこどものように接したり
来てない人のことを来てたって言ったりする。
で、何時間かこんがらがって、家族といいあいして、家族もうんざりしてるからばあちゃんを怒って、ばあちゃんは叫んで泣いてってするときもあるけど
今日は
「もうそんなん置いといて一緒にクイズみよう?」
って言うとばあちゃんもついてきてくれて落ち着いてくれた。
一緒に録画してたクイズ番組みて、昔話したり歌うたったりしてるとご機嫌さんになり
ばあちゃんはまーーーあよく笑った。
ご機嫌さんだと素直で
「じいちゃんにいつも迷惑かけて申し訳ないなあ。ごめんねじいちゃん。好きだよ~~」
って私に言う。とてもかわいい。
じいちゃんに言ってあげな
と言うと恥ずかしいという。
とてもかわいい乙女。
ばあちゃんにはずっと笑っていてほしいしばあちゃんとずっと笑っていたいってほんとうに思う。
だから私もばあちゃんに優しくしたいし
ばあちゃんが嫌な気分にならんように接したいな。
家飛び出しちゃった…
きょうは、夜中、なかなか寝付けれなかったばあちゃんと一緒に寝た。
うとうとしてたばあちゃんがふと起きて、隣に寝てるのが私って気づいたときに。
ぎゅっとしてくれて
「だいすきだよーー」
って言ってくれたのがめちゃくちゃ嬉しかったし、癒された~( ´ω` )
お昼は約束してたから買い物と温泉へ。
ばあちゃんはしんどい、胸がいたい、行きたくないって言って、買い物は車の中でお留守番。温泉には説得して一緒に。
嫌々入った温泉やけど、入ったら笑顔になって、
「気持ちいいな~熱いくらい。(にこにこ)」
話かけてくれる人もいて、機嫌が良くなったから嬉しかった~!
1時間入ってたかな、もうしんどいって言うから出て、やっぱり気になるのはご飯のことや家族のこと。
「ご飯買いに行かなあかんな、もうみんな帰ってきとんちがう?今日みんなここ(温泉)来てるんじゃないん?」
今日は私がするって言うてたから、心配せんでいける、買い物もしてる、みんなはまだ帰ってこんって言うと安心してた。
帰ってすぐ、食事の準備に取り掛かる。
ばあちゃんにもできるだけやってほしくて、ばあちゃんには野菜切る係をしてもらった。
私なんかよりもちろん上手く切ってくれるばあちゃん。
私がお願いした通り切ってくれて、途中言い合いはあったものの無事、野菜の蒸し焼きとコンソメスープが完成。
6人分ばあちゃんに分けてもらって、おとんとおかん以外の家族4人で一緒に食べて、ばあちゃんもおいしいって言ってくれながら食べて終わって。
ちょっと眠くなったから布団にもぐったとき、帰ってきたお父さん。
たくさん食べるお父さんにはたくさん食べてもらいたい、食べさせてあげたい!って思っているばあちゃん。
私はお父さんにも身体に気をつけてもらいたくて、塩分控えめに、量も少なめにしてほしいって思っている。
一応、料理不得意でも、それなりに考えてしてる献立。
だったのに、私が寝てる間にスープが醤油に変わってた。
「醤油」って言うと大袈裟かもしれんけど。
まじで醤油。
こんなん飲めれんやん!ってくらいの濃さで。
前にも結構そういうことあったから、料理がなにかに化けたかも…なにかばあちゃん加えたんちゃう…って心配になって飛び起きて確認したのはお父さんが食べたあと。
お父さんにそのお汁を飲ませたのかはわからんけど、なんか、私の考えが踏まれた気がして、泣きそうになって、
「ばあちゃん、なんで醤油いれたん?こんなん濃くて飲めたもんじゃない。なんなん。なんでそんなことするん。作っとんのになんでそのまま置いといてくれんの?」
みたいなこと(きっともっとひどいことをたくさん言ったと思う)をぶわーーーって言ってしまった
ばあちゃんも
「なに?なんもしてないよ。知らんよ。覚えてない。もうしらん。わからん。わたしもうこれから料理なんもせん。」
って言って
「わからんのだったらなんでするんよ。」
「そんなん言われたってメロンちゃんが作ったことも知らんし、触ったらあかんことも知らんもん。」
わかる。わかるよ。触らないでって書いてなかった私が悪いし、ばあちゃんが忘れてしまうのもわかる。わかってるん。でも悲しさとかわけわからん感情が溢れててもう口から出る言葉を止められず
ギャーギャーばあちゃんと言い合い。
見かねたじいちゃんが私に
「もう、あんまり、言われん。」
結局、悪いのは全部私か。そっか。そうやんな。
となり、
わかってるのに、怒ったらあかんのわかってるし、我慢も必要なのに
じいちゃんにも
「なんで私がそんなん言われるん!?!?」
となり。
感情のまま車でぶーーんと飛び出しちゃった。
飛び出す前にばあちゃんに
「どこ行くん!?待って!!!」
と止められたけど、無視して飛び出しちゃった。
ひとりになって思う。
ばあちゃんごめん。
まじわたし子ども。またばあちゃんを傷つけた。自己嫌悪。
お昼、家に帰って、ばあちゃんとの時間つくろう。そうする。