きょうのばあちゃん~認知症と生きるばあちゃん日記~

認知症とともに生きるばあちゃんと家族の生活を書き留めておくブログ。

鏡。

 

家でいるとばあちゃんはすごくネガティブになる

家族が怒鳴ったり、無視したりするから。

 

「私やいらん存在や。みんなにのけものにされて。」

「もう身体がしんどい。つらい。きょうだいのところに行きたい。」

 

今日もずっとひとりで部屋にこもってぶつぶつ言う。

 

どんどん後ろ向きになるばあちゃん。

 

ずっと家にいて、動かずにいると、ばあの身体も気持ちもだめになってくわって思って気分転換に近くのスーパーに買い物に行こうと誘ったら。

 

「ごめんね、今日は無理。明日行こう。もうしんどいんよ。」

 

ってすごく暗い表情で、しんどそうな表情で断られて。

 

最終的には玄関に、駄々こねる子どもみたいに座りだしていやいや言う。

 

でも、何回も、ばあちゃんについて行ってほしいって言ったら、早く帰るならっていう条件で、車に乗ってくれることに。

 

話をしながら車に乗ってたらみるみるうちに表情が明るくなって、スーパーについても普通に歩いてくれた。しんどいしんどい言っていたのに、階段までのぼってくれた。

私が笑って声をかけると、ばあちゃんも笑って後をついてきてくれる。

 

私が行きたいところにばあちゃんを連れて行って、スーパーぶらぶら。

 

腰がいたいって言いだしたから、フードコートでフローズンも飲んだ。

 

おいしいおいしいって言いながら、飲むばあちゃん。

 

 

笑顔で飲みながら話をしているばあちゃんは、家にいるばあちゃんとは別人みたいで。

来てよかったと思った。 

 

 

飲み終わって、さあそろそろ帰ろうってなったとき、

「メロンちゃん連れてきてくれありがとう。来て良かった。」

 

来る前は早く帰りたいっていっていたばあちゃんが、そう言ってくれた。

 

 

家に帰っても

 

「楽しかったな。また行こうな。またみんなで行こう。」

 

と言うばあちゃんに心がほっこり。

 

 

毎日一緒にいると、ずっと優しくっていうのは、やっぱりなかなかできんくて、怒ったりイラっとしたりすることもあるけど、そういう気分のときはばあちゃんもイライラしてたり、悲しんだりしてる。

 

家族に余裕があったら、ばあちゃんも心に余裕がある気がする。

話し相手が優しかったら、ばあちゃんもみんなに優しい。

話し相手がテンション高かったら、ばあちゃんもテンション高くなる。明るい。

 

つくづく、鏡みたいやなあっと。

 

 

 

 

 

 

季節を感じる。

 

ばあちゃんと散歩するようになって、季節をじっくりと感じられるようになった。

 

基本室内にいるわたしはそんなじっくりゆっくり、季節がかわったなーって実感することが少なくて。

 

だから、散歩しながらふたりで、桜を眺めたり、田んぼの隅っこに咲いているたんぽぽをみたり、ちょうが飛んでいるのをみたりして春を感じることが好きで楽しくてウキウキしてしかたない。

 

きょうもあたたかくて、気候が気持ちよくて、においも  春!!  って感じだった。わたしの好きな季節。

 

これからまた夏にかわっていくのをみるのが楽しみだな~~(あっでも、就活はやだ)

 

 

きょうみつけた春。

 

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ばあちゃんは寂しい病。

 

 

寂しい寂しい…故郷に帰りたい…

 

これ、ばあちゃんの口癖。

 

 

ばあちゃんは毎日寂しいを連呼する。

 

家族がいても、みんなが出かけてても、

 

寂しい寂しいなあ。寂しいよーー。

なんでこんなところに住んでるんだろ。

誰もおらん。ばあちゃんはこの家でいつもひとりじゃ。(いまはもうひとりにさせてないで?いつも誰かおるで?)

 

って言う。

 

認知症になる前から寂しがり屋なばあちゃん。

きっと、若い時に楽しい暮らしをしてたからかもなーーって思う。

いつも昔の、東京で暮らしてたときの話や、きょうだいといたときの話を楽しそうに言うから。

 

その思い出(昔のことは忘れてない)があるから今が寂しいんかなって思ったりもする。

 

 

 

今はたぶん不安が一番にあるんだろうけど、とにかく寂しい、心配、心細い、で

 

誰かがいないと(特にじいちゃん)パニックに陥って、探したり(畑、近所の家、駅とか)、電話かけたり(親戚、娘、お店にまで!)するわけで。

 

 

こっちも必死にとめるけど、 ばあちゃんも必死やから、やめさせるにも逆ギレされたり、聞いてくれなかったりしてもう言うこっちがへとへとになってて。(もっと上手な方法があるはず!と模索中)

 

 

いつもならみんなが学校とか仕事に行く平日は、じいちゃんも家から出んし、出たとしてもばあちゃんと一緒に出かけるんやけど。

 

たまたま今日はじいちゃんだけが出る用事があって。

私もお昼から授業だったから、昼の45分間だけばあちゃんがひとりになる時間ができて、さあどうしようと。

 

じいちゃんと一緒に行くと言っても車の中でひとりでおれんって言うし、家でひとりではまた電話かけたり近所の人巻き込んで誰もおらんー!って騒ぐだろうし。

 

こりゃどうするかと。

 

じいばあ私で考えた結果、もう近所の人に頼もうってことに。

 

で、近所の人の家に行って、一緒におってやって下さい!すみません!ってお願いしたら、用事が終わってから来てくれることになった。

 

じいちゃんが出かけてからは私も授業にギリギリ間に合うか!っていう時間まで家でおって、近所の人が帰ってきたらすみませんー!お願いします!って頭下げて(近所の人も遅くなってごめんよー!気をつけて行きなよー!って言ってくれてめっっっちゃ優しかった(涙))、学校にビューーン。

 

 

 

運転中

 

ばあちゃんのことが気になって、心配してないかなー、上手くやってるかなー、近所の人とどんな話してるんかなー、迷惑かけてないよなーいけるよなー、とか考えながら

 

ふと、この状況を振り返って

 

あれ?わたし子守りしてんのかな?

 

ってちょっとニヤけた(笑)

 

 

 でも、本当に近所の人や親戚がばあちゃんやじいちゃんのことを心配してくれて、いいよって笑って許してくれたり協力してくれたりしてるから恵まれてるよなぁ。(本心どうなんかは知らんけど。知るのこわい。)

 

家族以外のひとが話しかけてくれるだけでも、やっぱり精神的に違うと思うし、話すことがまず良い事やもん。

感謝しなければ。

 

 

 

家族だけじゃ抱えきれない時あるもんね。すごくありがたい。

 

 

近所の人の付き合いとかも全部じいばあがしてきてくれたものなのか…って考えたら、じいばあにも、ありがとう。って思う。

 

 

 

介護認定の申請に。

 

いろんなひとからすすめてもらってたけどなかなか踏ん切りがつかなかった介護認定の申請にやっと、やっっっと行ってこれた。

 

春休み最終日じゃなくて始まる前に行きたかったっていうのもあるけど、でもまあこれで一歩踏み出せた感じ。

 

少しでもじいばあが安心できたらなあと思うけど…どうなるだろう…

 

 

私は学校行って友達や先生と話して、色々吐き出せて、家から離れる機会が毎日あるけど、じいばあにはそれがないもんな~しんどいよね毎日。無力でごめん。‬

 

って思ったりモヤモヤしてたりしたから今回思い切ってじいばあにすすめてみたの。

 

 

帰りの車のなかでじいちゃんが

 

「メロンちゃんが言ってくれたおかげで踏ん切りついたわ。やらなやらなって思いながらズルズル伸ばしとったけど。やっとできた。ありがとう。」

 

って言ってくれて。だいぶ嬉しかった( *´ω`* )よかったって思った( *´ω`* )

 

 

じいちゃん、ばあちゃん。これからも一緒に頑張ろうねぇ。じいばあのこといろんな人が心配してくれてる。私も一日中考えてる。大丈夫。ひとりじゃないよ。

 

 

 

ばあちゃんと散歩。

 

ばあちゃんと散歩にいってきた~~(^○^)

 

 

家から出る前は

 

「腰いたいけん無理かもしれん。」

「家のことが心配。」

「胸がしんどいけんちょっとだけな。」

 

って言ってたけどいざ歩き出すとるんるんに。

 

しっかり歩いてくれて笑顔もでてた。

 

川柳も7句つくってくれて。(今日はすごく冴えてた)

 

聴こえてくる鳥の鳴き声を真似するまでにご機嫌に。

 

 

「けっきょけっきょけっきょけっきょけーーーーーきょ」

 

妖怪みたいでした。笑った。(ビデオ撮ったから載せたい!!!けど載せられない)

 

 

 

30分ちょっとの散歩だったけどばあちゃんも楽しそうで、私も楽しくて。

お互い良い気分転換になったんじゃないかなーと。

 

 

 

帰宅後、楽しかったかきくと

 

「楽しかったよ。いつにないずーっと歩いてきたもん。」

 

川柳もできてよかったねと言うと

 

「よかった。長いことつくってなかったけん。またメロンちゃん一緒につくろうなー(にこにこ)これから頑張ってどっかに出そう!」

 

と、応募する気満々(笑)

 

「今日俳句つくったけんきいてなー!」

 

って上機嫌でじいちゃんに披露するおばば。

 

かわいい。

 

また時間作って散歩したいなあ。と思った孫でした。

 

 

最後に、ばあちゃんがつくった川柳(俳句?)を。ばーーーん。

 

散歩する 夕焼け空に 背をむけて

 

夕方の 優しい風を 身に受けて

青空に 楽しさ見つける 散歩道

 

天高く 春風受けて 冬が去る

 

春風に 桜ちらほら 舞い降りる

 

散歩道 ちっちゃいからだの 鳥の声

 

母帰る 嬉しさに走る 私がいる

 

 

デイサービス。

 

 

今日、大学の老年期のプロの先生にじいばあのことを相談した。

 

家族がほんとに大変で。ばあちゃんはじいちゃんに依存してるからじいちゃんにべったりで5分も離れていられないんです~

 

なんてことを伝えたら

 

 

それはじいちゃんが大変すぎる

デイサービス考えな??

 

と言ってもらって。

 

だよね~そうよね~となり

 

本気でデイサービスを考えることに。

 

 

前からそういう話が出なかったことはないし、考えなかったこともない。

 

遠くに住むばあちゃんのきょうだいもじいばあを心配してくれてて、みんなデイサービスのこと考えな?って言ってくれてる。

 

でもなかなか家族が踏み出せず。

 

 

だって本人が嫌がるから!!!

(私のこと邪魔だと思ってるんや!私やいらん存在なんや!私がおらん間に浮気する!とか言う)

 

でもそろそろ私も春休み終わるし、就活生やし、国試の勉強もあるしで。(こんなんやけど一応看護学生やってる)

 

デイサービス受けたらちょっとはじいちゃんも家族も助かるんかな~なんて思ってみたりして。

 

もう早めに言ってみよう!と家に帰って早速じいばあに先生が言ってくれたことを伝えると

 

「それはいいかもな~もうばあちゃんもこの家でずっとおるんしんどい。それも考えたいなあ。」

 

と案外乗り気で。

 

「もうメロンちゃんにばあちゃんの人生任せるわな~」

 

まで言ってて。(それはそれで私がしんどいけども!!)

 

 

じいちゃんもそのほうが助かると言ってるから、ケアマネさんに相談してみようかな~って思ってるところ。

 

 

 

ばあちゃんの気が変わる前に。

 

 

1時間

 

 

薬飲んでーっていうとだいたいは、はーい!って言って飲んでくれるんやけど

 

今日は飲んでくれるまでに1時間もかかったーー‪( ノД`)‬

 

「先生がしんどいときは飲まんでいいって言うた。先生が言うたけん飲まんでいいんじゃ。明日飲む。」

 

「こんなのもう飲みたくない。からだやどうなったっていい。ここんところもう全然飲んでないんでよ?(いや、毎日飲んでる)」

 

「お腹がはるんじゃ!!しんどいんじゃ!!!」

 

なんて言って薬を拒み続けるばあちゃん

 

 

出た(笑)先生(笑)って思いながら薬飲むのを勧めるわたし

 

もう1日くらいいいんかなー?って思ったけど、それが癖になってもあかんしなー先生に相談せずに薬中断するのはよくないなーって思って

 

時間空けて勧めてみたり、先生が出してくれとんやけん飲んでって先生を使ってみたりして薬を渡し続けるわたし

 

もう最後のほうは半泣き(笑)

キィーーーなんで飲んでくれんのやーーーってなってこたつに突っ伏してた(笑)

 

ときに、

 

隣の部屋から聴こえてきたのが

 

「もう薬飲んだんかなー?」

 

ってじいちゃんに聴いているばあちゃんの声

 

よしきた!と思いながら

 

「まだ薬飲んでないよ!ここにある!ばあちゃんがさっき用意してたやつ!飲む?」

 

って渡すと手にとってくれたばあちゃん

 

 

キターーーーー!!!!!

 

ってなったまじで

 

 

そのまま一緒に洗面所にいって背中さすりながら薬をのむのを見守る

 

薬をみたらやっぱりイヤイヤって拒んだけど、なんだかんだ言いながら飲んでくれたばあちゃん

 

飲み終わったらじいちゃんとわたしで拍手(笑)

 

するとばあちゃんは、それまでしかめっ面だったけど、んもー!って言って笑ってた(笑)

 

最後にはありがとうって優しく言ってくれて、なんか全部、モヤモヤも全部、ふっとんだーー(^○^)